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主に不平不満を書く日記

9割不満、1割賞賛を述べる日記です。

小説「ハサミ男」を読んだ直後の感想。ネタバレあり。

なんかすごい叙述トリックがあるということで

殊能将之さんの「ハサミ男」を読んでみた。

 

その、読後直後の感想である。

ネタバレするので空間を開ける。

 

いや~、

「小節22から、訳が分からなかった」

 

これが素直な感想だ。

 

 

この小説、区切られた27の小節からできているんだけど、

21まで素直に面白く読み進めることができた。

 

ハサミ男」と呼ばれる主人公は

これまで2人を殺したんだけど、

模倣犯である「ニセハサミ男」が現れて、ターゲットである3人目を先に

殺されてしまった。

しかも、その事件の第一発見者になってしまった。

やべえ。

 

という話だ。

 

 

21までは、

「本物のハサミ男」視点と「探偵役の刑事たち」視点が交互に来て、

ハサミ男はいつ捕まるんだろうかとかニセハサミ男は誰なんだろうかとか

ドキドキしながら読んでいた。

 

ところで、ハサミ男の名前は日高光一という。

日高は太ったフリーターで、

多重人格者で頭の中に「医師」という別人格がいる。

 

 

そして問題の小節22から。

小節22では「本物のハサミ男」=日高さん視点のはずが

「日高と呼ばれた男はそう言って…」と

なぜか視点が日高さんじゃなくなる。

 

じゃあ今誰の視点なんだというと「安永」という人らしい。

 

え?

安永って誰?

 

葬式の人?

警察の人?

由紀子と話してたおじさん?

 

とページを戻したが、「安永」という人はいなかった。

 

誰…

誰なんだこいつ…

 

と思いながら読み進めると、さらに

今しゃべっている安永さんという人が「本物のハサミ男」で、

日高さんという人が「ニセハサミ男」…と見せかけて

本物でも偽物でもない「何もしていない人」らしい。

 

じゃあ今まで日高さんとして見ていた

「本物のハサミ男」の視点の話はなんだったんだっていう。

 

なんかいきなり訳が分からない展開になって、

しかも今まで「わたし」と言えば「日高さん」だったから、

 

「お前が殺したんだろ!」

「違う、殺してない」

「殺したんだろ!」

っていう問答が続くんだけど、

日高さんがしゃべっているのか安永さんがしゃべっているのか分からなくなった。

「本物のハサミ男」である日高さんを、

安永さんと言う新キャラが「お前が犯人やろ!」と問い詰めてるように見えるんだけど、

 

実は何もしてない日高さんが

安永さんを「お前が犯人やろ!」と問い詰めている安永さん視点になっている。

 

うーん、頭が混乱する。

そして小節22では安永さんが日高さんを殺害する。

 

そして、安永さんの頭の中にも日高さんと同じく「医師」がいる。

え?

 

つまり、日高さんも安永さんも多重人格者で、

たまたま同じような人格を生み出してたってこと?

 

小節23。

今いる場所が分からない。

日高さんの部屋?

日高さんの部屋ってこんなに色々あったっけ?

 

そしてさらに人がやってくる。

それは由紀子と笑い合っていた「年上の男」だ。

 

小節24。

なぜか安永さんは消え、医師と「年上の男」が話し出す。

 

安永さんはどうした。

どこへ行ったんだ。

 

「年上の男」はプロファイルがうんたらとか言っていたから、

「探偵役の刑事たち」視点で出てきた有能そうな堀之内さんだろう。

 

よく分からないが、

「本物のハサミ男」である安永は

堀之内によって逮捕されそうである。

 

小節25。

なぜか堀之内が「ニセハサミ男」だったという告白から始まる。

え?

そうだったの?

何で今そんなこと喋り出すの?

 

小節26。

さらに人が来る。

「探偵役の刑事たち」視点ででてきた、

主人公っぽい磯部という刑事だ。

 

なんか、堀之内が怪しいと思っていたらしい。

そして堀之内は自殺。

 

その後はエピローグ的な感じで、

どうして堀之内が怪しいと感じるようになったかなどの

舞台裏が磯部刑事から語られる。

 

ふーん。

あーそういえば怪しいねえ、という感じ。

 

ていうかさ、結局どこまでが日高さん視点で、

どこまでが安永さん視点なの?

日高さんも安永さんもでぶなの?

 

でぶだけど美人ってなんか変じゃない?

 

そして最後。

あれー。

結局捕まらないんだ~。

ていうか、ハサミを突き立てる意味って何だったの?

 

結局安永さんの動機って、

「平和に暮らしている頭の良い女の子を殺したい」ってことかな?

 

うーん、

ネタバラし的なシーンが「小節22~最後」になるんだろうけど、

なんかちょっと難解過ぎて

「あっ、あっ、あー!なるほど!なるほどね!」

とはならなかったなあ。

 

もう少し頭の中で整理をつけられる人なら「ほーん」って思うのかもしれないけど、

いきなり視点が変わると誰がしゃべってるのか分からなくなる。

 

おしい。

 

それから他に気になったこと。

 

・最後 

最後、もう少しひねりが欲しい。

 

安永さんの視点がもう一回くらい変わって、

日高さんだと思ってた視点が実は安永さんだけどやっぱり実は日高さんでした、まで見たかった。

 

・タイトル 

タイトルにもある「ハサミ」。

 

この

「何でハサミを使うのか」

というのが分からなかった。

 

安永さんがどうして殺人をするのか、どうしてハサミなのか。

頭の良い女の子を殺したいなら、なぜ殺したいのか。

もう少し内面を知りたかった。

 

・ミートパイ

おいしそう。

ミートパイが食べたくなった。

 

・由紀子の性格

ほーん。

サイコパスっぽい。

”実験”なんかしてるから殺されるんだよ~。

堀之内さんが殺さなくても、いつか誰かに殺されそうだ。

 

・日高さん?安永さん?の自殺

よく死なないな!

死にたい死にたいと言いながら人を殺すとは。

早く自殺が成功しますように…。