「動物が好き」とは何なのか。
猫が好きな人は多い。
だが、猫が好きな人は=動物好きかと言えば、
そうではない。
猫はとっても好きだけど
猫以外の動物は割とどうでも良いと思っている人もいるし
猫を含め
そこらへんでみかける動物はだいたい好き、という人もいる。
私は日本でペットになりそうな動物と
動物園で見かけそうな動物はだいたい好きだが、
らくだとカバが嫌いだ。
らくだは人に向かって唾を吐くから嫌いだ。
カバはウンチをまき散らして汚らしいから嫌いだ。
私はらくだとカバが嫌いだから、
動物好きとは言えないのだろうか?
そもそも「動物が好き」とは何だろうか。
動物園に行くのが好きな人だろうか。
ペットを数種類飼っている人だろうか。
川の生物の為に毎日川のごみ拾いをしている人だろうか。
動物の肉を食べないベジタリアンのことだろうか。
人間が嫌いな人だろうか。
深い。
私はライオンが好きだ。
でも私がサバンナでシマウマを狩る生活をしていたら、
私はライオンは嫌いになっただろう。
なぜならそこではライオンは人を襲うことがあるだろうし、
私たちの食料になるはずのシマウマを食べるからだ。
私はペンギンやシロクマが好きだ。
でも南極で暮らしていたら、ペンギンは食料にしか見えないだろうし、
シロクマは悪の手先に見えるだろう。
私がライオンやペンギンやシロクマという動物が好きなのは
それがかわいく(かっこよく)見えるからで、
それは自分の命や生活を全く脅かさないからそう見える。
あんなにかわいいイルカも
漁師から見れば害獣と同じなように、
動物は自分とは違う世界に住んでいるから、
よけいな感情を抱かず好きになれる。
ということは、「動物が好き」と
この現代で言うってことは
動物を別次元の生き物として見ているということで、
それは完全に「動物園(人間とは違う世界)住んでいる動物が好き」ということで
逆に、一番動物から離れている物言いだと思った。