主に不平不満を書く日記

9割不満、1割賞賛を述べる日記です。

告白の余白 下村敦史 感想 京都人怖ぇー!!!

いや~~

京都には住みたくないなぁ~~~~!!

 

あんな嫌味嫌味&嫌味な世界、

怖いわ~~~~!!!

 

聞くところによると著者の下村さん自体が京都出身ということで、

偏見でもないようですし。

 

というか他の著者の漫画や小説の作品でも

「京都人は陰険」というステレオタイプでてくるしね。

 

なんか日本人に悪い所を煮詰めたような人たちがたくさんでてきてた。

 

京子さんが怖いのは紛れもない事実だけど、

まずさ、主人公、

何で「兄のフリ」なんかしたんだろ??

 

読んでて、あれ?って思ったんだよね~。

そりゃあ双子だけどさ、わざわざ偽る必要なくない?

 

ていうか、常に一緒にいたならまだしも、

4年も会ってないのに身代わりなんてできる訳ないと思うんだけど。

 

結局それで兄とは正反対のこと言ってしまって混乱させるし。

 

最初からちゃんと「弟です」って言えば良かったのに~!!

 

雅美ちゃんが「兄のフリしないと京都人に相手にされなかったかもね」

みたいなこと言ってたけど、

 

いやいや、まず兄のフリなんてのが無理だし、

ちゃんと事実を伝えてから必死に頼めば、京子さんも心を開いてくれたと思うよ。

 

要はこの弟がさっさと正体を明かせば良いものを

京子に惚れてスケベ心を出したばっかりに

話がややこしくなったということなんじゃないか。

 

あとさ、この本京都のどうでも良い説明が多い。

好きな人は好きなのかもしれないが、

ほぼ読み飛ばした。

 

読み慣れない漢字が多いし、

だから説明されたところで想像がしにくいし、

誰得の描写なん?と思ったよ。

 

物語に直接関係がある描写だったらいいけど、

 

例えばお屋敷が舞台のミステリーで、

「お屋敷のドアノブは〇〇県の貴重な真鍮でできており…」

とか物語に直接関係がある場所の説明だったら良いけど、

そんなんじゃない方が多かったからね。

 

あの京都のよけいな説明は、私には合わなかったなあ。

 

あとさ、主人公の立ち回り下手すぎる。

兄の死の真相が気になるなら兄のフリなんてしてないで

さっさと問い詰めろよと思った。

 

あと、兄だね。

突然意味深に自殺しちゃった兄だけど、

ま~結局は

「女にええかっこしたかっただけ」かーいな残念感。

 

つーかさ、それまで管理を任せっきりだった家族(弟)の財産を奪ったあげく、

それを恋人にやるって。

 

弟や両親の生活考えてないの?

 

つーか病気のこと言えばいいのにと思う。

 

こ~いうさぁ~、

「いきなり身勝手な行動して急にいなくなったり死んだりしたけど、

実は病気を隠して心配させたくなくてそうしていました」系

めっちゃ嫌いなんだよね。

 

病気を隠したいのは分かるけど、

それで身勝手なふるまいをするのは違うと思う。

 

正義じゃない。

 

「そうだったんだ…気の毒に」

 

とか全然思わない。

 

「だったらもっと早く死ねやオラ」

 

とかしか思わない。

 

それだったら、しっかり病気のこと言って、

言った上で消えるとか死ぬとかそうした方がいい。

 

なんかさー、

意味深に「後で(僕の行動の意味が)分かるよ」

みたいなこと言って切なげに笑って消えるとか愚の骨頂。

 

ミンチになれ。

 

あと、京子。

私は途中から主人公である弟がスケベすぎて嫌になったから、

その弟を手の平で転がす京子は最終的に好きなキャラになった。

 

で、京子の真意だけど、

京子は最初から兄ではなく弟だということに気づいていたと思う。

 

で、どうやら「兄のフリして兄の真相を探ろうとしているらしい」

ということにすぐに気づき、どう対応しようか迷っていた。

 

ところで、京子と兄は付き合っていたけど、

実のところ京子は兄のことが嫌いだったと思う。

 

なんかポッと出てきて自由を語って

「お前らかわいそうだな」みたいなこと言い出して、

京子も最初は反発したがだんだん「今の生活って不自由なのかも…」と

その気になりかけたら忽然と消えたと。

 

はぁぁぁぁ!?

 

ですよね。

 

男ならその気にさせた女の責任持たんかい!と思う。

 

何が「農地を売って生活の足しに」だよ。

 

つーかさ、いきなり縁もゆかりもない女が高地の男の両親の元へ行って

「財産半分もらいに来ました」って言って良い顔される訳ない。

 

めっちゃ睨まれるに決まってる。

生前贈与とか言うけどさ、元々は親の土地だからね。

子供の土地じゃないからね。

 

そりゃあ死ねば子供にあげるのはかまわんけどさ、

 

生きている間は両親の物なんだから

その土地を畑にして食べ物を作るなり売ってお金にするなり

両親の自由なんだからね。

 

両親に突然の不幸があって急遽お金が必要になることだってあるのにさ。

 

なーんかこの兄も甘ちゃんというか、夢見過ぎだと思う。

 

実際兄も、京子が何者か一切説明しなかったからね。

京子が兄の結婚相手とかそういうこと言ってればまだ違ったかもしれないのに。

 

ていうか、何で説明しないの?

京子さんかわいそうじゃん。

 

ということでさ、京子はもう兄の行動を「あーあ・・・」みたいな感じで見てたと思う。

 

一人で突っ走っちゃって、あげくに死んで。

 

京子が高地に言った時にさ、きっと田舎で年老いた両親と弟が

小さな土地でほそぼそと農家をやってるのを見たんだよ。

 

京子さんも、兄が「土地を半分…」みたいに手紙で言うから、

てっきりお金持ちで余裕のある家庭なんだろうな、

だったらもらっても良いかと考えて高地へ行ったんだと思う。

 

だけど実際はちょード田舎。

生活も豊かじゃない。

そんな人達の財産をぽっと出の自分が半分取り上げて、

それを「自由の為の糧にする」?

 

ばっかじゃないの!

 

って思ったんだと思う。

 

だから京子は高知までいったけど、

財産をもらわなかったんじゃないかな。

 

で、話は戻るけど京子はそんなこんなで

最終的には兄に対して苛立ちを覚えていた。

 

そこへ弟がやってきて、弟は両親とほそぼそと農家をしているし

良い奴かもしれないと思ったらバレバレの演技をしだして、

しかも自分にホレてるらしい。

 

最終的には「結婚しよう」とまで言い切る。

勿論兄として。

 

もう、あんたら兄弟よ~似てるわ!!

最悪の兄弟だわ!!

 

と京子は思ったと思う。

 

兄のフリしてプロポーズって、本当に最低だと思う。

しかも、相手は老舗の和菓子店で背負っている看板も違う。

 

これはトラウマのひとつやふたつも植え付けたくなるわ。

 

逆にさ、京子は弟に会ったことで

「京都で京都人として生きる」決意ができたんだと思う。

 

弟には「あんたがもっとうまく立ち回ったらサイオウダイにならずに済んだのに」

と言っていたけど、

本心は、

 

「自由を語る人間がああいう性根腐った奴らなら

不自由で十分じゃわ!!」

 

 という全く逆の物だったと思うよ。

 

京子にゆるぎない決意をさせたという点に関してだけは、

弟はGJだったと思う。

 

まー

あの京都に住みたいとは思わないけどね。

 

ということで、この本を1回読み終えた後、

今度は「全てを最初から知っている京子」を応援しながら読むと楽しいよ。

 

何だかんだで楽しい本でした。

 

京都には住みたくないね、観光で十分や。

 

おわり。